宇宙の小話

月までの距離を知っていますか。

それはおおよそ384,400 kmになります。

地球の直径が12,742 kmなので、月までの距離はこれの約30倍にもなります。

これを遠いと見るか近いとみるかは人それぞれだと思いますが、実際に月まで行くにはどれくらいの時間が掛かるのでしょうか。

私たちが普段利用する飛行機で考えてみましょう。普通のジェット旅客機の速度は約900km/h程度になります。

384,000/900 = 427時間（17.8日）

これを計算すると上記の通り17.8日程度となります。東京からニューヨークまでの平均飛行時間が12時間50分なのでこれの33倍程度となります。

月まで飛行機で行くと東京－ニューヨークの33倍の時間が掛かり、ずっと飛び続けると17.8日で到着します。つまり東京から出発してニューヨークまで行くのをそのまま33倍の時間乗っていたら月に到着するのです。

ジェット機が空気のない宇宙空間を飛ぶことはあり得ませんが、このように考えてみると少し現実味が湧いてきませんか。月までの距離を聞いて漠然としていたものが分かりやすくなってくると思います。

さて、これを2003年に現役を引退したコンコルドで行くとどうでしょうか。コンコルドの平均速度は音速の2倍で2,179km/hでした。これで月まで行くと176.4時間（7.3日）となります。もしコンコルドで月まで行くと１週間程度で到着します。結構早い気がしませんか。

こんなことを考えながら月を見ていると距離感が分かり親しみが湧いてきます。